CRUISE No.4
『松陰橋』
~志をつなぐ玉川の架け橋~
取材クルーザーかんたまる
玉川学園の東西の丘をつなぐ「松陰橋(しょういんばし)」は、学園の象徴的な存在です。
この橋の名前は、幕末の教育者・吉田松陰にちなんで名づけられました。
玉川学園の創設者・小原國芳は、松陰が大切にした「志を持ち、自ら学び、自ら考え、自ら行動する」精神に深く共感しており、その教育理念を学園づくりに生かしました。松陰橋には、そうした“志の教育”の象徴としての意味が込められているのです。
学びの場を支える“見えない安心”
初代松陰橋は1929年、玉川学園の開校と同時に完成しました。現在の橋は1988年に完成した二代目で、長さ62メートル、幅14メートル。歩道や車道を備え、多くの学生や教職員が毎日通行する大切なインフラです。
この橋を未来につなぐため、2025年、耐震補強工事が行われました。
使用されたのは「SEリミッター」という最新の制震装置。地震の揺れを吸収して橋への負担を軽減し、安全性を高めるための装置です。見えないところにこそ目を配る、玉川学園の「学びと安心の両立」を象徴する取り組みです。

歴史と未来をつなぐ
松陰橋は、日常の通学路であると同時に、四季折々の風景や思い出が重なる場所でもあります。春には橋の両側に桜が咲き、朝の光の中で学生が行き交う姿は、玉川学園ならではの風景です。
静かに、そして力強く、松陰橋はこれからも多くの学びを見守り、つないでいきます。
